貧血の人は心配性?
今日はちょっと変わったお話です。
我々の体内には血液の他に、リンパ液や消化液、唾液、涙など様々な体液が存在しますね?
この体液や血液の量、濃度が実はとても重要なのです。
西洋医学ではこのような捉え方をほとんどしませんが、東洋医学では体液や血液のことを津液(しんえき)と言って、その量や質をとても重要視しています。
不安でとても心配性の人がいますが、こういった人によく用いられる生薬があります。
それを養心安神(ようしんあんしん)薬と言って、昔からよく用いられてきました。
心に栄養をやしない、安心させるというお薬ですが、そのほとんどが、血液や体液を補う薬です。
貧血で、血液が薄く、体液が少ないタイプの人は、確かに不安で心配性の人が多いようです。
500mlのペットボトルを思い浮かべて下さい。この中に水が満タンに入っていると、どっしり重たく、中の水も動きが少ないですよね?
ところが、半分以下しか水が入っていないときは、軽いし、ちょっとゆすると中の水が大きくゆれ動きます。
これと同じ理屈で、体液や血液が薄く少ない人は、体がふわふわ浮いた感じになったり、めまい、ふらつきなどを起こしやすいのです。
そして、気持ちもぐらぐらゆれ動いて不安定。
心配性で、小さなことがとても気になります。おどろきやすいのも特徴。どなり声とか、おどかされるのがとても苦手なのです。
今日のお話は、西洋的で分析的な話になれた人は、理解しにくいかもしれません。
ですが、東洋医学は理屈よりも経験論なのです。
多くの経験や観察から得られた知恵であり、叡智です。