風邪の上手な治し方…その②

  • 2016年02月9日

前回は風邪薬は風邪を治してくれるわけではなくて、症状を抑えてくれるもの。
だから、辛い症状を抑える目的で、上手に使いましょうというお話でした。

ここで、もう一度風邪を引いたときにでる様々な症状について考えてみましょう。
風邪を引くと、熱が出て、鼻水と咳が出て、のどの炎症が起きます。

これらはなぜ起きると思いますか?

みなさんはこういった症状を忌み嫌い、すぐに改善したいと思います。
ですが、これらの症状がなぜ起きるのかをしっかり考えてほしいのです。

ウイルスは熱で死にます。38度で死に始め、39度で一気に死んでいきます。
つまり、風邪を引いて熱が出るのは、ウイルスを退治するために、我々自身が体温を上げている結果なのです。

確かに熱が39度もあるととても辛いです。ですが、辛いのは我々だけでなくウイルスも辛いのです。

そういう状況で、解熱剤を使って体温を下げてしまうとどうなるか…
ウイルスが繁殖しやすい結果になり、結果として風邪が長引きます。

他の症状も同じです。
咳は、気管支や肺にウイルスや菌が侵入しないようにするためのものです。

鼻水や鼻づまりは、ウイルスの鼻からの侵入を防いでいるのです。
のどの炎症は、感染したウイルスを退治するために、血液をのどに集めているのです。

つまり、風邪のときに起こる様々な症状はすべて防衛反応なのですね。
身体が風邪を治そうとして、一生懸命防衛しているのです。

だから、辛いからといってその防衛反応をむやみやたらに抑え込んでしまうのは、風邪の回復を遅らせる原因にもなるのです。

東洋医学的な治療方法は、その防衛反応をなるべく妨げずに、風邪の回復を行うものです。
結局、風邪を治すのはあくまでも自分自身の治癒力によるものです。その治癒力を充分に発揮出来るようにするのが大切なのですね。

では、具体的にはどうすればいいのか…
それを次回お話しします。

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