瘀血について

  • 2016年12月21日

 今回は瘀血についてお話します。
 文字は読めますか?
 おけつと読みます。
 “血液の滞り”を表現する言葉で、東洋医学ではとても重要視します。

 西洋医学でも血流の大切さは良く言われますね。いくつか薬もあります。
 バイアスピリンとかエパデールとかトラネキサム酸とかですね。

 顔のしみの改善を効能にしている、テレビCMでおなじみの○ランシーノなんかは、トラネキサム酸が主成分です。
 血行促進、血流改善してしみを治そうという試みですね。
 ですが、成分単独ではなかなか思うような効果が得られないのが現状のようです。
 また、成分単独の大量摂取が引き起こす作用の増強や副作用も見逃せません。

 漢方でもしみの原因は瘀血と判断します。血行を改善することで、しみが改善するケースは多々あります。

 瘀血を改善する生薬はたくさんあります。
 一例を挙げますと…

 当帰、川キュウ、牡丹皮、桃仁、紅花、赤芍、生地黄、牛膝、丹参などなど。

 これらの薬を何種類も組み合わせて使用します。
 組み合わせて使用することで効果は高まります。また、組み合わせて使用することで、作用が強くなり過ぎるのも防いでくれます。

 これらの生薬の組合せや配合は、古来の人々の伝承と叡智です。
 こいった知恵や経験を残してくれた先人たちに頭が下がる思いです。

 瘀血の体質の人は以下の症状がよく現れます。

 ・肩や首がすごく凝るが、マッサージをすると次の日に揉み返えして痛い。
 ・指すような痛みの頭痛がある。
 ・生理痛が重たくて、出血色は暗紫色
 ・下半身が冷えて上半身がのぼせる
 ・静脈瘤や内出血をよく起こす。
 ・舌の色が紫色で、舌の裏側は血管が努張している。

 身に覚えのある人は、漢方での体質改善をお勧めします。

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